猫好きのみなさん、可愛い野良猫たちの写真を楽しんだことは
ありますか?
野良猫の魅力は、可愛さや面白さだけでなく、
時には「シャーシャー」言ったり、見たこともないような
突拍子もない姿にびっくりしますよね。
特に猫写真展では、そんな個性的な猫たちの一瞬を切り取った
素晴らしい作品に出会うことができます。
しかし、そんな野良猫たちが近い未来、
街から姿を消すかもしれない
という現実をご存知でしょうか?
本記事では、野良猫たちがどんな風に生き、
どんな姿を見せているのかを、自らカメラを手にし
見守り続けてきた私が、撮影した写真を交えつつ、
魅力的な姿を収めた写真展のおすすめ情報をご紹介します。
過酷な状況の街なかで生きる野良猫たちの物語に触れたら、
その後はぜひ一度写真展に足を運んでみてはいかがでしょうか。
1.野良猫は地域猫になる
外で暮らす野良猫たちは、行政とボランティアさん達によってTNR(T/捕獲・N/不妊去勢手術・R/元の場所に戻す)活動により地域猫となります。
これには賛否両論あって、単に、猫が好きとか嫌いという側面もあるのですが、実際に野良猫に迷惑かけられていたら、かわいいなんて思えないのも当然です。
また、せっかく捕獲したのに戻さないでほしい、と言う気持ちも分かります。
一方で、TNRと似た取り組みである、TNTA(T/捕獲・N/不妊去勢手術・T/慣らす・A/譲渡)という取り組みもあります。
これは捕獲した猫を元の場所に戻すのではなく、人に慣れさせて里親を探すことを目指しています。
中には、すぐに人懐っこくなる猫もいますが、すべての猫が
そうなるわけではありません。
実際にTNTAにも課題が多いのが現実です。手術費や治療費、
人慣れさせるための時間や労力など、
実行には多くの費用と手間がかかります。
そのため、すべての猫に対してこの方法を実施するのは
容易ではありません。
人があれこれ考えてる間、
かくして地域猫となって元の場所に戻された元野良猫たちは、
明日を迎える為に、今日も頑張って生きていくのです。
2.野良猫写真を撮るということ
たったひとつ!
近い未来に、姿を消すであろう、野良猫たちの生きた証を後世に残したい、という想いから。(大袈裟すぎる)
私が野良猫の写真を撮り始めたのは、
もうずいぶん前のことですが、
写真家の星野俊光さんの影響が大きかったと思います。
星野さんが撮影した、冬の夜、湾岸地帯で生きる野良猫の写真に出会ったとき、
言葉では表現できないような、胸をえぐられるような衝撃を
受けたことを今でも覚えています。
多くの人が猫の写真に求めるであろう「かわいい」「面白い」「癒し」などの要素は一切なく、
その写真には、生命の躍動や野生の力強さ、
そして自然の厳しさの中で寄り添い合う情の深さがありました。
そんな写真を私も撮りたい!
未来の、野良猫を知らない世界の人たちに残していきたい!
そう、強く思うのです。(やっぱり大袈裟)
3.猫ブームは猫写真の宝庫
猫ブームのおかげで、猫写真を見たい人、欲しい人、
そして撮りたい人が増え、
今や世の中には猫写真で溢れています。
まさに、猫写真の宝庫と言えるでしょう!
ペットフード取り扱い事業者の調査によると、
2013年から2024年の間で、飼い猫の数が746,000匹も増加し、
このあたりから日本では空前の猫ブームが始まった、
とされています。
さらに、2015年にはアベノミクスにちなんで「ネコノミクス」という言葉も使われ始め、
現在でも猫ブームはあまり沈静化していないように思います。
今の時代、お金さえ出せば、どんな猫写真でも
ネットで手に入れることができますし、
中にはフリーで手に入る写真も多数ありますよね。
もし、どうしても欲しい写真が見つからなければ、
AIに『かわいい野良猫の子猫写真』って入力したら
実際に撮影したかのような子猫写真を作成することだって可能なんですから。(やったことないですが)
今の時代は本当に面白いです。
あれ、今、私が野良猫の写真を頑張って撮らなくても、
AIで作ればいいんじゃない?と思ったそこのあなた、
それを言っちゃうと身も蓋もない・・・いえいえ、違います!
私は本当に精一杯生きている野良猫たちの
命の”記憶”を残したいのです。
もし猫ブームがなければ、
猫写真もこんなに溢れなかったでしょうし、
これだけ多くの人々が猫について考えることもなかったかもしれません。
さらに、先に述べたTNRやTNTAのような活動も
実現しなかったかもしれませんね。
4.野良猫が街から消える日
野良猫を地域猫にする活動が順調に進み、
一代限りの命を全うした猫たちがその生涯を終える頃には、
もう外で猫を見かけることはなくなるかもしれません。
その時には、今の犬たちのように、猫を家で飼うのが当たり前になっているはずですから。
暖かい部屋の中で、凍えることも、傷つけられることも、飢えることもなく、理不尽に殺処分されることもなく、
人々に愛されながら一生を過ごす―そんな幸せな家猫だけが存在する世界が訪れることでしょう。
はい? 本当にそうでしょうか?
ふと思うのです……。
もしそのような時代が来たとき、猫を飼いたい人はどうやって
猫を家に迎え入れるのでしょうか?
結局、ブリーダーが大量の子猫をペットショップに供給し、
その子たちを人々が買い、
飼えなくなったり飽きたら捨てる―そんな悪夢のような未来が
待っているのではないかと、不安に思います。
結果として、人が変わらない限り、
同じことが繰り返されるのです。
人工的に交配させられ、人間の欲のために
苦しむ猫たちが増えるような世界にならないことを、
心から願うばかりです。
5.猫写真展のすゝめ
さて、ここまで野良猫の背景についてお話ししましたが、
最後に猫写真展の魅力をお伝えしようと思います。
改めて質問です。
あなたは街角で、ふと見かける野良猫たちの姿に
心を奪われたことはありませんか?
そんな野良猫たちの一瞬の表情や、たくましく生き抜く姿を、
写真を通して感じてみませんか?
猫写真展では、野良猫の生き様を切り取った作品を展示しているものが多くあります。
私たちが普段見過ごしてしまいがちな、野良猫たちの孤独や力強さ、そして美しさにフォーカスを当て、
彼らの知られざる一面を見ることが出来るでしょう。
写真は、ただの静止した瞬間ではありません。
そこには、野良猫たちが過ごす厳しい環境の中で生まれる、
たくましさや優しさ、弱さも、そして時折見せる無防備な表情が
写し込まれています。
都市の中で、または自然の中で自由に生きる姿を見つめ、
彼らに対する理解を深めることができるかもしれません。
野良猫たちの素顔に触れ、あなたの心に新たな視点をもたらす
時間をお届け出来たら、幸いです。
ぜひ、猫写真展を訪れ、
彼らの生き様を感じ取ってみてください。
6.まとめ
野良猫は可愛いだけでなく、
人々に迷惑をかけることもあると
分かっています。
人間社会で共存するために、
野良猫がいなくなる世界がやってきます。
いいのか悪いのか、私には考えも及びません。
ただその日まで、
少しでも多くの人々に、今いる野良猫たちが
優しく愛される世の中でありますように・・・・
☆2025年開催予定 猫写真展スケジュール
[おすすめ]
・ねこ写真展@CP+2025~愛しき猫たちのキロク・キオク~
2025年2月27日(木)~ 3月2日(日)CP+2025 会場内
(パシフィコ横浜展示ホール)
※心の師匠、星野俊光氏ディレクション!私も参加します♪
https://www.cpplus.jp/off-highlight/
・銀座 富士フォトギャラリー
ねこ写真展2025
2025年7月18日(金)〜7月24日(木)
企画/主宰 星野 俊光
私も参加します♪
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